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【ピアノの秘密】なぜ、ピアノの鍵盤は88鍵なの?ピアノと人の身体に隠された意外な関係性とは⁈

白と黒のコントラストが美しいピアノの鍵盤ですが、鍵盤の数はいくつあるのかご存知でしょうか?

それでは、数えてみましょう!

白鍵が52個、黒鍵が36個、合計で88個からできています。なぜ88個なの⁈疑問に思いますよね。

今日は、ピアノの鍵盤数と身体との意外な関係性についてお話しします。

ピアノの進化の歴史とは?

ピアノは、演奏者の曲に対する思いを音として奏でることができる再現性の高い楽器です。(ピアノの再現性については、前回記事: 【保存版】ピアノの音色の秘密を徹底解説!きれいな音色をピアノで奏でる秘訣とは?を参照ください)

ピアノと人は、300年以上の歴史の中で、密接に関わり合いをもち、長い長い年月を経て、進化し続けてきました。それは、鍵盤も同様で数、形、材料や色など変化を繰り返しながら、現在にいたります。

現在のピアノの原型をつくったのは、イタリアフィレンツェの楽器製作者バルトロメオ・クリストフォリ(1655~1731)で、発明時のピアノの鍵盤は、4オクターブ弾ける54鍵しかありませんでした。現在のピアノに比べると、34鍵も少なかったんですね。

その後、音楽の発展により、演奏者の要望に応えるかたちで、18世紀後半には61鍵、1800年頃に68鍵、1820年頃に73鍵、1830年頃には78鍵と増えていき、1890年頃に88鍵となっています。

しかし、これまで、時を重ねるたびに順調に増えてきた鍵盤の数ですが、1890年から約130年以上たった現在、ほとんどのピアノは88鍵のまま増加していません。何か理由がありそうですね。

ピアノと人間の身体との関係性とは?

ピアノの鍵盤の数ですが、88鍵から増えない理由は、実は人間の身体のしくみと関係で説明することができます。

人間の耳で聴き取れる音の範囲には限界があります。

人に聞こえる周波数の範囲は、低い音で20Hz、高い音で20kHz(20,000Hz)くらいまでの間で、この人が聞こえる範囲の音を「可聴音」と呼び、人の耳に聞こえないほど高い音を「超音波」、人の耳に聞こえないほど低い音を「超低周波音」と呼んでいます。ちなみに、周波数(Hz:ヘルツ)は、1秒間に揺れる音の波のことです。

そして、実際に、人が楽音として認識できる音域が、鍵盤88鍵の音域、約27.5Hz から 4186Hzで、これ以上、音域を増やしても、27.5Hzよりも低い音はゴロゴロした唸りに聞こえ、4186Hzより高い音は耳障りなノイズに聞こえてしまうのです。ピアノの鍵盤の数は、人間の耳が音として捉えることができる音域から、88個になったのですね。

余談ですが、一部の海外の楽器メーカで、88鍵を越えるの鍵盤の数のピアノも作られています。90、92、97、102、108鍵のピアノを作ってはいるようですが、その拡張音域の鍵は、ほかの音をより豊かに響かせるためのもので、実際に弾かれることは少ないそうです。日本の楽器メーカでは作っていません。

ただ、最近では音楽などに含まれる超音波の音が人間の心を癒す作用を持っているという説もありますので、もしかしたら、近い将来、ピアノの鍵盤数が88鍵を越える時代がきているのかも?

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